2018.5.5夏鳥調査+観察会報告

5月5日の夏鳥調査+観察会は、どんぐり林で福島の子どもたちを迎える企画が開催中のため、朝8時からといつもより早いスタートとなりました。最初に調査を行ったどんぐり林で夏鳥のキビタキが相次いで2羽見つかり、みんなでじっくり観察することができました。玉川上水沿いでは、センダイムシクイのよくとおる声に耳を澄ませ、このあたりの緑が渡り鳥の中継地だということをあらためて感じました。

会の終了後も、おしゃべりなヤマガラが目の前にやってきてあちこち飛び回ったり、アオゲラが細かい木くずを飛ばしてドラミングしながら移動したりと、観察会が続きました。鳥をゆっくり観察する機会に恵まれた日でした。新堀用水のそばの葉の上では、ゼフィルスと呼ばれるシジミチョウ、アカシジミが休んでいました。 観察した鳥の種類は以下のとおりです。

全観察種12種
留鳥:アオゲラ、オオタカ、カルガモ、キジバト、コゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、ヤマガラ
夏鳥:キビタキ、センダイムシクイ

どんぐりの会のメンバーは調査と観察会とに分かれたため、それぞれからの報告をまとめてみます。()内は観察した地点を示します。

(どんぐり林)
・枝の上にいるキビタキ2羽の様子をじっくり観察することができました。美しいさえずりは聞くことができず、残念。
・オオタカが頭上を飛んで行きました。
(玉川上水沿い)
・樹上からセンダイムシクイのよくとおる声のさえずりが聞こえ、みんなで耳をすましました。姿は見ることができませんでした。
・ツバメ1、2羽が上空に葉陰から見えました。指導員さんが絵本を開いてツバメとアカコシツバメの話をしてくれました。(この辺りの)ツバメが前は3羽だったのが、7羽に増えていて、それは更地が増えて住みやすくなっているからという皮肉な結果(=緑地は減っているということだから)だとも。
(津田塾の西側・府中街道沿いの調査地点)
・走行する車の音で、鳥の鳴き声が聞こえなくなり、どんぐり林のこれからが本当に不安になりました。
(津田塾の南側)
・キジバトがウグイスカグラの細い枝でバランスを崩しながら、一心不乱に実を食べていました。
・エゴツルクビオトシブミの揺籃がいくつもぶら下がっていました。成虫も一匹葉の上で確認。
・子どもたちがカナヘビを捕まえまくっていました。
・シジュウカラの幼鳥を観察できました。
(観察会後)
・アオゲラの鳴き声がして姿を確認し、ドラミングをするようすをしばらく観察できました。細かい木くずが落ちてきた。
・ヤマガラが近くまでやってきて、あちこち飛び回りながら、ずっとグジュグジュおしゃべりしていました。
(そのほか)
・観察された鳥の名前を聞いて、野鳥図鑑で調べている子がいました。青葉で観察する鳥をみつけにくかったけど、みせてもらってよくわかりました。小さな指で目次を指しながら探すことができるなんて、すごいなあ、と思いました。
・ムクドリは夕方からのイメージが強く、朝から飛び回る姿にちょっと意外性を感じました。 ・ヒヨドリも心なしか甘いさえずりに聞こえて、指導員さんに尋ねると求愛の時期だから甘いさえずりになるのかも、と聞いてヒヨドリが可愛いく思えました。

写真は、高野丈さん、篠崎晃一さん、リー智子さん、溝口もとさんにご提供いただきました。