2019年8月10日セミのぬけがら調査+羽化の観察会

2019年8月10日セミのぬけがら調査+羽化の観察会の様子を写真で紹介します。

8月10日のセミのぬけがら調査は猛暑のため中止とし、スタッフのみで行いました。

6時半からの羽化観察会は、まだ明るい中で永添景子さんの絵本読み聞かせとセミちゃん(荻窪さん)のセミの産卵のお話から開始しました。

羽化の観察会では、ヒグラシの羽化とニイニイゼミの羽化がじっくり観察できてよかったです。私はヒグラシの方をよく見られなかったのですが、午後の調査でニイニイゼミのぬけがらが多かったので、低い位置で羽化するニイニイゼミの羽化を探しました。登るのをやめたニイニイゼミを見つけて見守っていたら、背中に細ーく白い線が入ったので、「背中が割れたよ!」と呼び、大人も子どもも真剣に羽化を見守りました。お尻が抜けたら、みんな大喜びでした。小さな体のささやかな羽化、ニイニイゼミを見る目が変わったように感じます。締めの「セミのはなし」で知的好奇心も満たされ、充実した羽化観察会になったのではないでしょうか。

18日午前には、またセミのぬけがら調査があります。ぬけがらを見て種類を見分け、雌雄を見分けるやり方を教わってみんなで行う調査です。ぜひ大人も子どももご参加ください。


午後のセミぬけがら調査で間違って採集された羽化中のアブラゼミの幼虫。ぬけがらの脚に枝を通し、その枝を絆創膏で固定した工夫はさすがリーさん、無事羽化に成功しました。(撮影:リー智子さん)

 

みんなで見守ったヒグラシの羽化(撮影:栫 祐子さん)

 

ニイニイゼミの羽化(撮影:リー智子さん)

 

そのほかの虫たち

 

どんぐり林の セミのぬけがら調査と羽化のかんさつ会

夏休みといえば、セミのぬけがら調査。
セミのぬけがらを集めて、種類をしらべます。
夏休みの自由研究にもぴったり!

どんぐり林の セミのぬけがら調査と羽化のかんさつ会

【第1回】8月10日(土)午後2時半〜 ぬけがら調査
午後6時半〜 羽化のかんさつ会
※小学生は大人と一緒にご参加ください。
【第2回】8月18日(日)午前9時半〜 ぬけがら調査
ところ 小平中央公園 どんぐり林(体育館の東側の林 中に入ってきてください)

参加費:各回100円(保険料込み)。高校生以下無料
☆申込みをお願いします!(先着30名)※どちらかの日だけの参加もOKです。
参加者の「①お名前、②電話番号かメールアドレス、③お子さんの場合は年齢」をメールでおしらせください。
メール:josuidonguri@gmail.com
〈もちもの〉ルーペ(あれば)。そのほか、虫よけ、のみもの、筆記用具など必要なもの
主催:どんぐりの会 https://dongurinokai.net

 

7/26のセミぬけがら調査の結果をまとめました。

7/26のセミぬけがら調査の結果をまとめました。

7/26(日)のセミのぬけがら調査の結果
ニイニイゼミ 42
アブラゼミ 16(オス15、メス1)
ヒグラシ 14(オス11、メス3)
合計72個

次の8/15の調査では種類や数、雌雄の割合など、かなり違ってくると思います。まだ受け付けていますので、ぜひご参加ください!

昨年の調査は1回目が8/4で時期が少しずれるので、2013年7/28の結果を見てみると、全体の数がだいぶ減っているのがわかります。
ニイニイゼミ 41
アブラゼミ 48
ヒグラシ 39
ミンミンゼミ 1
合計129個

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もうちょっと細かく見てみます。

以下は2015年7/26調査の内訳です。
林の中で4つの調査地を決めて毎年調査をしています。
〈〉内は2013年7/28の調査の数字です。

調査地1(柵の影響のない調査地)計39個
ニイニイゼミ 22
ヒグラシ 13(オス10、メス3)
アブラゼミ 4(オス3、メス1)
〈2013年7/28はニイニイゼミ16、ミンミンゼミメス1、アブラゼミオス12、アブラゼミメス2 ヒグラシ4 計35個〉

◆調査地2(柵の影響がある調査地)計7個
ニイニイゼミ 7
〈2013年7/28はニイニイゼミ19、アブラゼミオス1、ヒグラシオス22、ヒグラシメス6 計48個〉

◆調査地3(柵の影響がある調査地) 計19個
ニイニイゼミ 10
アブラゼミ 9(オス9)
〈2013年7/28はニイニイゼミ5、アブラゼミオス25、ヒグラシオス3、ヒグラシメス4 計37個〉

◆調査地4(柵の影響のない調査地) 計7個
ニイニイゼミ 3
ヒグラシ1(オス1)
アブラゼミ3(オス3)
〈2013年7/28はニイニイゼミ1、アブラゼミオス8 計9個〉

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(撮影:荻窪奈緒さん)

小平中央公園のセミぬけがら調査、今年は。。。

カナカナカナカナと鳴くヒグラシの声は玉川上水周辺ではおなじみですが、小平中央公園のどんぐり林で調査をしてみて、ここが東京都内では珍しくヒグラシの割合の多い場所であるということが分かってきました。

2009年から (財)日本自然保護協会観察 日本自然保護協会観察指導員の有志の方々を中心とした市民ボランティアによって「セミ抜け殻しらべ」が全国各地で統一的な手法で行われており、どんぐりの会はこの調査に2011年から参加しています。

セミの抜け殻しらべ市民ネット http://semigara.net

どんぐりの会のセミぬけがら調査 https://dongurinokai.net/?page_id=2936

現在。セミの抜け殻しらべ市民ネットの「セミの抜け殻しらべ2013年度報告書」(公開されている最新のデータ)によれば、2013年は全国31調査地、54サイトで調査し、総計45,995個の抜け殻を採取、鑑別しています。(調査地のある県:新潟、群馬、埼玉、神奈川、山梨、静岡、東京、大阪、兵庫)

 

2013年、小平中央公園どんぐり林の抜け殻は878個で、これは全国の調査地の総計の1.9%にあたりますが、小平中央公園で採取されたヒグラシの抜け殻は96個と全国のヒグラシのぬけがらのなんと22.6%を占めます。

また、小平中央公園での調査で、ヒグラシの抜け殻96個は全種類の10.9%にあたり、これは東京都では国分寺X山の117個11.8%に次いで多い数字です(※%が2桁になるのは都内ではこの2調査地のみ。つづく井の頭公園で12個1.3%、野川公園で3個0.1%、その他の外堀公園、葛西臨海公園、大木島公園、石神井公園、代々木公園、大泉中央公園、小石川植物園、日比谷公園、国会議事堂前公園は0個です)

今年も7月26日(日)と8月15日(土)にぬけがら調査と羽化観察会を行いますが、この調査地は現在都道予定地の柵で半分にされており、これまでと同じ条件での調査が現状では不可能です。

小平市が管理するなら柵の撤去と開放管理も検討可能と都は言い、小平市は都の所有なのだから都が管理すべきと主張しています。今年度は工事予算がついておらず、工事が始まる予定もない中で、大切な環境学習の機会を認めて欲しいと願っています。