小平中央公園と玉川上水で、2012年11月10日に行ったどんぐりの会主催の鳥類調査の報告を、井の頭バードリサーチの高野丈さんがまとめてくださいました。このとき、はじめてキクイタダキのかわいい声を聞くことができました。小平中央公園は冬鳥が越冬、あるいは立ち寄って休息する越冬地・中継地だということを調査が示しています。
報告はこちらからダウンロード可能です。
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小平中央公園鳥類調査報告書
井の頭バードリサーチ 高野丈
調査実施日時:2012年11月10日
天候:晴れ
調査員:どんぐりの会、井の頭バードリサーチ
調査地:小平中央公園および玉川上水
調査方法:スポットセンサス
調査定点:うさぎ橋、中央公園雑木林、津田塾大遊歩道、津田塾大南
1.全観察種(12種)
留鳥(一部漂鳥): ウグイス、エナガ、コゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ヒヨドリ、メジロ、ヤマガラ
冬鳥:キクイタダキ、シメ、シロハラ、ヒガラ
2.各定点での出現率
a.うさぎ橋
ヒヨドリ 13 50.0%
シジュウカラ 6 23.1%
ヤマガラ 1 3.8%
メジロ 3 11.5%
シメ 3 11.5%
合計 26
b.雑木林
シロハラ 5 9.3%
シジュウカラ 9 16.7%
ウグイス 1 1.9%
エナガ 5 9.3%
コゲラ 7 13.0%
メジロ 3 5.6%
ヒヨドリ 21 38.9%
ハシブトガラス 2 3.7%
ヒガラ 1 1.9%
合計54
c.津田塾遊歩道
ヤマガラ 1 5.6%
ヒヨドリ 13 72.2%
ハシブトガラス 1 5.6%
コゲラ 2 11.1%
メジロ 1 5.6%
合計18
d.津田塾大南
シジュウカラ 7 11.7%
エナガ 30 50.0%
ヤマガラ 4 6.7%
ヒヨドリ 11 18.3%
メジロ 1 1.7%
キクイタダキ 6 10.0%
シメ 1 1.7%
合計60
総合出現率
ウグイス 1 0.6%
エナガ 35 22.2%
キクイタダキ 6 3.8%
コゲラ 9 5.7%
シジュウカラ 22 13.9%
シメ 4 2.5%
シロハラ 5 3.2%
ハシブトガラス 3 1.9%
ヒガラ 1 0.6%
ヒヨドリ 58 36.7%
メジロ 8 5.1%
ヤマガラ 6 3.8%
合計158 100.0%
3.調査結果について
a. 調査定点4ヵ所の内、3ヵ所で冬鳥(キクイタダキ、シメ、シロハラ、ヒガラ)を確認。小平中央公園は冬鳥が越冬、あるいは立ち寄って休息する越冬地・中継地であることを示している。
b. 留鳥・冬鳥共に、雑木林と津田塾大南側の玉川上水での観察種・個体数が多かった。
c. 当地の環境を評価するには調査回数・頻度を増やし、数年間のモニタリングなどの追加調査をすることが必要。