私たちが大切に思っている、小平中央公園(小平市津田町1丁目)東側の林は、こんな林です。
どんな林なの?
この林は、日常的な憩いの場として多くの地域住民に愛されている場所です。早朝から夕方まで、太極拳、体操、散策、休憩、ゲートゴルフ、幼稚園や保育園のお散歩、虫とりや自然観察など多様な形で利用されています。毎年、夏休みには連続プレーパーク(NPO法人こだいら自由遊びの会主催)が開かれ、秋には武蔵野美術大学生による野外アート展の会場となっています。以前は小平市主催のホタルの夕べやツリークライミング教室の会場にもなっていました。
※参考ページ
○2010年10月に都道小平3・3・8号線計画を考える会が行った「林のアンケート」。この林がどのように利用され、どのように大事にされているか、その一端がわかります。
○どんぐり林カフェラジオでは、2014年3月からこの林で開催される多彩なイベントの様子を記録してyoutubeにアップしています。ご覧いただくと、具体的な利用状況がよくわかります。
広さは?
13,000㎡。テニスコート約50面分にあたります。
(*小平市の土地 5300㎡ 借地 7700㎡(小平市水と緑と公園課に問合せ))
下の地図の緑と青色の部分が雑木林です。これは、東京都の都市計画道路3・2・8号線の環境影響評価書案に掲載された地図ですが、林の西側は小平中央公園の一部とされ(緑色)、東側は、小平中央公園に「隣接する」樹林地(青色)とされています。
この林を南北に東京都の4車線道路が通る計画が進められています。下図の南北に平行して走る2本の線が都市計画道路3・2・8号線の予定地です。もともとは全体が(財)大日本蚕糸会蚕糸科学研究所の土地でしたが、小平市が道路予定地以外(緑色)を所有、残り(青色)は(財)大日本蚕糸会蚕糸科学研究所から東京都が取得しています。
(東京都建設局の府中所沢線についてのページ掲載の「周辺地域の状況」図)
どんぐり林の自然
毎年行っている鳥類調査によって、この林が、夏鳥や冬鳥が季節移動の途中で立ち寄って休息する中継地として重要であることがわかってきました。また、セミの抜け殻調査によって、5種類のセミがこの林で生まれ育っていることがわかりました。都内では少なくなっているヒグラシの抜け殻が2012年に83個、全体の10.8%、2013年に96個、全体の10.9%、2014年に72個、全体の14%と高い割合をしめる、環境の豊かな林です。津田塾大学や玉川上水の緑と連なっていること、近くに水辺があることがこの林の環境を豊かなものにしているようです。地域コミュニティの中で自由に出入りできる自然として、また、生態系として、この雑木林のもつ意味は大きいと感じています。(※参考ページ:どんぐり林の調査いろいろ どんぐりの会が行った調査の報告を掲載しています)
どんぐりの会と自然観察指導員東京連絡会有志が2013年6月に行った毎木調査では、890本の樹木を確認しました。50本以上あった種類は、コナラ156本、エノキ103本、ヒノキ92本、エゴノキ77本、イヌシデ71本、ヤマグワ63本です。この調査の詳細な結果については、こちらのページをご覧ください。
私たちどんぐりの会は、この雑木林の中で、幻燈会やコンサート、観察会や調査などを開催してきました。2011年、2012年には、林の生きものを調べた結果をみんなのどんぐり林マップにまとめて、配布しています。
雑木林を通る道路の計画についてまとめた『どんぐり通信』1号保存版もご覧ください。
『どんぐり通信』1号保存版表面
『どんぐり通信』1号保存版裏面
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