2018.2.11冬鳥調査と観察会

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DVu0nqKV4AAGkVv 2月11日の冬鳥調査+観察会の日は、雨だと言われていたのがうそのように、気持ちよく晴れました。高野さん、大出水さん、成瀬さん3人の自然観察指導員の方たちに来ていただき、いつもの5定点でのスポットセンサス調査と観察会を実施しました。参加者が多く、なごやかな雰囲気でした。冬鳥は少なかったのですが、どんぐり林でツグミ、モズ、ジョウビタキをみんなでじっくり観察できました。

どんぐりの会のスタッフは調査と観察会とに分かれたため、それぞれからの報告を聞いて、パッチワークのようにまとめてみます。

・「最初の観測地点(西武線沿いの小高い丘)から林へ移動する途中、玉川上水でアオサギがカラスを追いかけている姿(途中からはカラスが追いかける側に)を見かけ、その場にいた人たちからおーーという声があがりました。アオサギが羽を広げるとあんなに大きいんだとちょっとびっくり。空を飛ぶところも多分、初めてみたかも」「飛んでいる姿がとても印象的でした」。カラスの縄張りにアオサギが入ってきて、追いかけっこになっていたそうです。

・「福寿草が、小高い丘を下る坂の途中の、手すりの側の樹の根元に、きっぱりと咲いていました。まるで『今日咲く事にしたのよ』と決心したかのように見えました」
(※残念ながら、これは園芸種でしょうね、とのことでした)

・「どんぐりがはじけて新芽が見えているものもたくさん見ました(小高い丘の植え込みの根元)。うわー、この時期にもうはじけるんだあと感動。最初は何か違う植物かと思ったほど、鮮やかな新緑とオレンジの混じった新芽でした」。

・ 「地面に降りて地面をつついているシジュウカラに何度も出くわしました。今季シジュウカラが地面に降りている姿をよく見かけるけれど、これは珍しいことで、エサが少ないせいじゃないかとのこと(昨年5月〜6月に寒い時期があったので、その時に虫が死んだのかもしれない)」。

・「どんぐり林東側から縁にかけて、ツグミがずっと地面を一羽で歩き回っていました。道路予定地の柵内にはジョウビタキとモズが一羽ずついて、しばらくの間そのようすを観察できました。ジョウビタキとモズは両方ともシッポを振るけれど振り方が違うのだと聞いて、そのようすを比較できたのもおもしろかったです。モズが現れるたび、シジュウカラが警戒の声を出していました」。

・「クチバシの上が出っ張っていて姿はハシブトガラスなのに、声がハシボソガラスのように濁っていたケースがありました。ハシブトガラスとハシボソガラスは鳴き声だけでは間違うことがあるそうです」。

・玉川上水の遊歩道(津田塾大学の南側)でシジュウカラ、エナガ、コゲラの小さな混群に遭遇しました。「シジュウカラは1月からさえずり始め、カラ類・エナガ・コゲラの混群がこの時期見られる。冬は餌が少なく、敵にも見つかりやすいので、集団で餌を探し、敵を早く発見して身を守る」とのこと。この季節、玉川上水沿いで小さな声の群れが空から降ってくると、思わず足を止めて、枝の上でくるくる動く小さな鳥たちを観察してしまいます

・調査終了後にウグイスの地鳴きも聞こえました。

そのほか感想
・ 小さな観察者たち(こどもたち)が頼もしいですね。いきいきと鳥や身の回りのいきものに興味をもつ姿は、キラキラしていて嬉しいです。この子たちが毎回参加してどんな風にいきもの博士になっていくのかなという楽しみも心密かに思っています。
・津田塾の道路横の林で耳を澄ますと、車がビュンビュン通る音が大きく聞こえました。「林に道路ができたらこうなるシュミレーションだね」と言われて、そのことをよりリアルに身体で感じ、居たたまれない気持ちになってしまいました。
・ 普通の自然のありがたみを感じる一日でした。
・ モズがけんかっぱやいという話になり、個体じゃなくて鳥の種類で性格が違うのは面白いねと話しました。

観察した鳥
冬鳥
ジョウビタキ、ツグミ、モズ

留鳥
エナガ、カワセミ、キジバト、コゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、モズ、ヤマガラ
※ヤマガラは冬鳥とされてきましたが、最近はこのあたりでは一年中いるので留鳥になっているとのこと。

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